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民主党内に動揺 首相「コメント控える」

2010年1月13日 20:47
民主党内に動揺 首相「コメント控える」

 東京地検特捜部が民主党・小沢幹事長の政治資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐる問題で強制捜査を行ったことを受け、民主党内には動揺が広がっている。

 鳩山首相は13日夕方、「私の方から、このような事態になって、コメントする立場にはない。コメントは差し控えます」と述べ、苦渋の表情を浮かべた。また、「政治資金に関しては、当然クリーンでなければならない。政治家の常としてそう思っていた」と話したが、小沢氏からあらためて事情を聴く考えはないことを強調した。

 ある小沢氏の側近は「『政治資金収支報告書への記載ミス』で乗り切れると楽観視していた」と驚きを隠さなかった。また、ある民主党幹部は「検察が本気になってきた。乗り切れるかどうかわからない」と話し、ある民主党議員は「予算日程に影響を与えることになれば、『責任を取れ』ということになりかねない」と話している。

 小沢氏と距離を置く議員からは、予算審議や夏の参議院議員選挙への悪影響が明らかになれば、辞任もやむを得ないとの声が早くも上がっている。前原国交相は「検察がやったことなので、判断を尊重したい」と述べた。

 一方、自民党・大島幹事長は、小沢氏の事務所が2度も家宅捜索を受けることになった事態について「どういう理由があるにせよ、異常だと思わなければならない」と批判し、小沢氏の議員辞職勧告決議案も視野に徹底的に追及する方針を示した。

 政界は、捜査がどこまで広がるのか固唾(かたず)をのんで見守っている状況だが、週明けから始まる通常国会を前に、政権への打撃は避けられそうにない。