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トンネル内で停止、ユーロスターに改善要求

2010年2月13日 3:31

 去年末、大雪の影響でフランスとイギリスを結ぶトンネル内で止まった列車「ユーロスター」について、外部の委員会は12日、雪に対しても、非常事態についても「無防備だった」と厳しく指摘し、改善を求めた。

 ユーロスターは去年のクリスマス前に、大雪の影響で電気系統のトラブルが発生し、英仏海峡トンネル内で列車が止まった。その後、数日間ダイヤが乱れ、休暇を控えた約10万人に影響し、大混乱となった。

 この事態を受け、ユーロスターは外部の委員会を設置し、再発防止策を検討してきた。12日に公表された報告書では、当日の天候は極めて厳しい大雪だったとしながらも、電源を積んだ車両に雪を遮断する装備がなかったこと、トンネル内で停電した際の代替策を想定しなかったことなど、車両自体の構造を改善することが必要だと指摘。また、不測の事態が起きたときの対応策が不十分で、乗客への情報を適切に伝えられなかったため、混乱を大きくしたと体制の見直しを求めた。

 ユーロスターは、指摘を受けた点について、3000万ポンド(約45億円)をかけて、来年の冬までに改善するとしている。