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普天間問題5月決着へ 鳩山首相、退路断つ

2010年4月15日 14:49
普天間問題5月決着へ 鳩山首相、退路断つ

 調整が難航しているアメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題をめぐり、鳩山首相は15日朝、5月末までにアメリカと地元の合意を得られた移設案を発表するとの考えを示した。

 鳩山首相は15日朝、「(Q.5月中にアメリカと地元の合意が得られた唯一の案が発表されると受けとっているが)はい。決着は決着ですから、その通りであります。もうこれでいこうと、その方向がお互いに認められるという状況を指すと」と述べた。

 政府は週明けにも鹿児島・徳之島に移設を打診したい考えだが、地元の理解を得られるメドは立っていない。また、岡田外相が14日にアメリカ・ルース駐日大使と電話で会談したが、日米合意通りの辺野古(沖縄・名護市)移設を求めるアメリカ側と主張は平行線で、来月中の新たな移設先の決着はほぼ絶望的な状況となっている。

 こうした中、政府高官の一人は「鳩山首相が辞めないようにするのが仕事だ」と話し、「決着」の意味を「方向を決める」程度に緩める動きもあった。しかし、鳩山首相自身が15日朝、アメリカ・地元双方合意の決着をあらためて強調し、自らを追い込んだ形となった。