×

舛添氏が離党 自民党の今後は? 記者解説

2010年4月22日 20:52
舛添氏が離党 自民党の今後は? 記者解説

 自民党・舛添前厚労相が22日昼過ぎ、離党届を提出した。23日午後に立ち上げる新党の名前は「新党改革」に決まった。舛添氏が離脱した後の自民党はどうなるのか。政治部・青山和弘記者が解説する。

 舛添氏は「首相にふさわしい人」ナンバーワンで、選挙応援でもたくさんの聴衆を集められる数少ない議員だっただけに、自民党にとって打撃は計り知れない。若手議員の一人は「ポスト谷垣がいなくなってしまう」と嘆いている。これで、政権交代後に自民党を離党した議員は13人となり、野党第一党がこのように崩れていく現状では、現在の選挙制度が理想とした二大政党制の確立はおぼつかない情勢だ。

 民主党・渡部恒三前衆議院副議長は「自民党にはしっかりしてもらいたい。自民党がしっかりすれば、民主党にも緊張感ができて、皆さんから批判されるようなことのない自浄能力も出てくる」と述べた。

 その一方で、鳩山政権は22日の高速道路料金の見直しをめぐる問題、アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題といい、政策を調整する機能の不備とともに、首相のリーダーシップに疑問符がつく事態となっている。

 こうした中、鳩山首相は最近、疲れを隠しきれない様子。21日の党首討論について、ある民主党議員は「表情がいつもの雰囲気ではなかった」と分析している。しかし、鳩山首相は依然、強気の姿勢を強調している。

 参議院議員選挙まで3か月。与野党全体を覆ってしまった息苦しいような政治の混迷に出口は見えない。