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タイで騒乱続く、デモ隊が新たな拠点も

2010年5月17日 18:45

 騒乱が続くタイ・バンコクでは、16日夜から17日未明にかけて、タクシン元首相派のデモ隊と治安部隊による大規模な銃撃戦があり、13日からの死者は37人となった。こうした中、デモ隊が封鎖区域の外に新たな拠点を築くなど、混乱がさらに広がる恐れが出ている。

 バンコクの中心部では16日夜から17日未明にかけて、これまでで最大規模の銃撃戦があり、5時間以上にわたって激しい爆発音が鳴り響いた。一連の衝突での死者は37人、ケガ人は267人となっている。デモ隊の強硬派幹部の一人で、何者かに狙撃されて重体だったカティヤ陸軍少将も17日に死亡した。少将の狙撃が一連の衝突のきっかけで、死亡により、さらに混乱が広がることも懸念されている。

 事態に対処するため、タイ政府はバンコク市内を17日から2日間、臨時に休日とし、デモ隊に対し、日本時間17日午後5時までに占拠地域を出るよう再三警告していた。しかし、デモ隊は軍が封鎖した区域の外に新たな拠点を築くなど、徹底抗戦の構えを崩していない。

 バンコクの日本人学校が2日間の臨時休校を決めるなど、日本人社会への影響も広がりつつあるが、事態が収束する見込みが立たない状況が続いている。