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口蹄疫対策、十分な説明がない…地元が反発

2010年5月20日 18:42
口蹄疫対策、十分な説明がない…地元が反発

 口蹄疫(こうていえき)の新たな対策として国が接種する方針を示したワクチンが19日夜、宮崎県に到着した。しかし、地元からは十分な補償の説明がないなどの不満が噴出し、接種への調整が難航している。

 口蹄疫の新たな防疫対策として、国は19日、発生農場から半径10キロ圏内の牛や豚へワクチンを接種した上で、全頭を処分する方針を打ち出した。これを受け、牛で10万頭分にあたる量のワクチンが兵庫県から宮崎市へトラックで運ばれ、19日夜に到着した。

 そして、宮崎・川南町など周辺の市や町のトップが20日に集まり、ワクチン接種について話し合ったが、国からいまだ十分な説明や具体的な補償額が示されていないなどといった意見が噴出。山田農水副大臣に対し、十分な説明を行うよう求めた。

 これに対し、国の現地対策チームは一定の非を認め、山田副大臣は十分な補償を国で対応するとの考えを示した上で、ワクチン接種は「まん延防止のため、一刻も早く実施しなければならない」と理解を求めた。

 日本政府は、健康な牛へのワクチン投与について、早ければ21日に開始する考え。