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民主党内でも強まる首相批判 記者が報告

2010年5月31日 20:29
民主党内でも強まる首相批判 記者が報告

 社民党が連立政権からの離脱を決めたことについて、鳩山首相は31日朝、「信念を持って乗り切っていくしかない」と述べた。しかし、民主党内でも鳩山首相への批判は強まっている。政治部・青山和弘記者が報告。

 民主党では31日になって、参議院議員選挙を控えた議員を中心に鳩山首相の辞任を求める声が噴出している。高嶋筆頭副幹事長は「(辞任論も出ている)事態を打開することについては、(鳩山首相に)参院側から要請はしたいとは思いますが、それをどのような形で対応されるかは鳩山首相の決断にかかっていると思います」と述べている。また、ある参議院議員は、31日午後の党役員会で「鳩山首相は辞めるべきだとはっきり言う」と息巻いている。

 この辞任論は、現段階で鳩山首相が辞任に追い込まれるまでの勢いはない。「参院選まであと1か月半しかないし、党内が混乱すればかえってマイナスだ」との意見が党の大勢を占め、野党時代に批判していた首相の首をすげ替えることへの嫌悪感が根強くあるためだ。カギを握るのは社民党の連立離脱に強い難色を示していた小沢幹事長の意向だが、ある民主党幹部は「小沢さんは今のところ、火中の栗を拾う気配はない」と話している。

 ただ、民主党の次世代リーダーの一人が「鳩山首相と小沢幹事長の関係が、ここ1週間くらいで変わってきたのは感じる」と話すなど、亀裂が生じているとの見方が強まっている。

 一方、国会は野党側が、アメリカ軍普天間基地の移設問題に加えて郵政改革法案をわずか6時間の委員会審議で衆議院を通過させようとしていることに猛反発していて、31日夜も遅くまで紛糾することが予想される。

 鳩山首相の政権運営は大荒れの様相となっている。