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カーター元大統領 拘束男性と北朝鮮を出発

2010年8月27日 13:35

 北朝鮮に不法入国したとして拘束されているアメリカ人男性の釈放交渉のため北朝鮮を訪問していたアメリカ・カーター元大統領は27日午前、男性の身柄引き渡しを受けて、平壌を出発した。

 北朝鮮・朝鮮中央通信によると、カーター元大統領は北朝鮮に不法入国したとして拘束されたアイジャロン・ゴメス氏について謝罪し、再発防止を約束した。これを受けて北朝鮮側は金正日総書記の名前でゴメス氏の恩赦を行い、カーター元大統領とゴメス氏は27日午前、平壌を離れたという。

 今回の訪問では、カーター元大統領が金総書記と会談するかどうかが注目されたが、会談は行われなかった。カーター元大統領は朴宜春外相らと会談し、米朝関係や6か国協議の再開問題について意見を交わしたという。

 一方、これについて、アメリカ国務省は26日、「カーター元大統領の人道的努力に感謝し、北朝鮮が恩赦によりゴメス氏を釈放したことを歓迎する」との声明を発表した。また、カーター元大統領は北朝鮮から招待を受けて訪問したとして、政府とは無関係の私的な活動だとあらためて強調した。

 一行は27日午後、ゴメス氏の地元・ボストンに到着する予定。