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「侵犯許さぬ」日本人学校に鉄製パチンコ玉

2010年9月14日 0:41

 中国・天津にある日本人学校に12日夜、鉄製のパチンコ玉が3発撃ち込まれた。ケガ人はいなかった。

 学校の壁には「中国人民は侵犯を許さない!」などと書かれており、沖縄・尖閣諸島沖で中国の漁船が海上保安庁の船に衝突した事件への抗議の可能性があるとみられている。

 衝突事件をめぐっては、中国・戴秉国国務委員が12日午前0時、丹羽宇一郎駐中国大使を呼び出し、中国人漁民と漁船の即時引き渡しを求めている。丹羽大使への抗議は5回目で、副首相クラスの閣僚が未明に呼び出すのは極めて異例。中国政府が日本大使を未明に呼び出したことについて、日本政府は13日、遺憾の意を表明している。

 こうした中、日本側に逮捕された船長を除く14人の中国人船員は13日午後、沖縄・石垣空港から中国・福建省へ帰国した。船員の一人は「尖閣諸島で我々を拘束したのは違法だ。中国の領土なのだから」と話している。

 船員の解放を受けて、中国外務省は「何度も抗議し、国民全体が日本側の行為を非難したことは、政府と国民の揺るぎない意思と決意の表れだ」とする談話を発表。船長の即時解放を求め、領土問題で一歩も譲らない姿勢を示した。