IAEA総会開幕“イスラエルの核”が焦点
加盟151か国すべてが参加する年に1度のIAEA(=国際原子力機関)の総会が20日、オーストリア・ウィーンで始まった。中東の核問題が大きなテーマで、事実上の核保有国とされるイスラエルをめぐる決議案が採択されるかどうかが焦点となる。
アラブ諸国は、イスラエルのNPT(=核拡散防止条約)への加盟や、査察の全面的な受け入れを求めている。しかし、イスラエルを擁護するアメリカは、この決議案採択を全力で阻止する構え。
一方、核兵器開発疑惑を持たれている同じ中東のイランは、IAEAはイスラエルには目をつぶり、イランだけを非難するような「二重基準」をやめるよう訴えた。
総会は24日まで続く予定。イスラエルの決議案採択をめぐる水面下の駆け引きは、さらに激しさを増すことになりそうだ。