国連の生物多様性条約第１０回締約国会議（ＣＯＰ１０）は２７日、閣僚級会合が始まった。名古屋市の会場近くでは、クマの射殺が相次いでいることに抗議するイベントが行われた。

　ＣＯＰ１０は２７日、約１２０の国や地域が参加して閣僚級会合が始まった。会場の近くではＮＧＯ（＝民間活動団体）などが多様な生き物の保全を訴えるイベントを開いた。クマが人を襲って射殺される事例が相次いでいることを受けて、クマの保護を訴えるユニークな取り組みが行われた。

　保護団体は「クマが人を襲う原因の一つは、山林と人間の住む地域を隔てる役割をしてきた里山が消滅したことにある」としていて、「今後、里山などを保全することが必要だ」と訴えている。

　ＣＯＰ１０では、日本が提案した里山の保全や復元を進める「里山イニシアチブ」が採択される予定。