ロシア・タス通信は１３日、日露首脳会談の席上、ロシア・メドベージェフ大統領が菅首相に対し、「千島はこれからもロシアの領土だ」と述べたと報道した。

　これは、メドベージェフ大統領に同行しているラブロフ外相の話として伝えたもので、メドベージェフ大統領はさらに「外交問題で感情的な声明やジェスチャーはやめた方がいい」とメドベージェフ大統領の国後島訪問に対する日本側の一連の姿勢を批判したという。また、平和条約交渉については、「経済を中心にして進めて行こう」と提案し、菅首相をロシアに招待した。

　一方、ロシアのマスコミは事実関係を中心に伝えている。ロシアのエヌ・ティー・ベーテレビは日本時間１３日午後７時からのニュースで「日本はロシア駐在大使を一時帰国させるなどしたが、その精神的な動揺はすでに見られず、経済関係を優先する方向で大統領と会談した」などと特派員がリポートした。また、ロシアテレビは１３日午後８時のニュースで菅首相が会談前に両手をすり合わせていた点に触れ、「菅首相の困惑が伝わってくるようだった」などと伝えている。