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露首相“欧州統一通貨”導入の可能性を示唆

2010年11月27日 0:22

 ロシアのプーチン首相は26日、訪問先のドイツで、ロシアとヨーロッパが将来、統一通貨を導入する可能性を示唆した。ロシアは先週、ミサイル防衛システムを協力して運用する方針を明らかにしており、政治・経済両面でヨーロッパとの接近を印象づけている。

 ロシア・インターファクス通信によると、ドイツを訪問中のプーチン首相は26日、ドイツの新聞社が主催した経済シンポジウムの席上、「ロシアとEU(=欧州連合)諸国は将来、統一通貨を導入する可能性がある」と述べた。また、「ロシアとヨーロッパが共同の自由市場となるのか、あるいはロシアがEUに準加盟するのか、その具体的な方法はまだわからないものの、ロシアとEUの接近はもはや避けられない」と述べ、今後の経済関係の緊密化に強い意欲を示した。

 ロシアは今月20日、メドベージェフ大統領がNATO(=北大西洋条約機構)首脳との会談でミサイル防衛システムを協力して運用することで合意しており、08年のグルジア紛争以降、対立関係にあったヨーロッパとの関係改善を内外に強くアピールしている。背景には、政治・経済面で急速に力をつけている隣国・中国に対するロシアの強い不信感と警戒心があるとみられる。