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エジプト政府、カイロなどに夜間外出禁止令

2011年1月29日 2:09

 反政府デモが続くエジプトで日本時間28日午後8時頃、大規模なデモが始まり、各地で警官隊とデモ隊の衝突が続いている。エジプト政府は、首都・カイロなど3都市に対して夜間外出禁止令を発令した。

 政権側は軍を投入し、徐々に対応をエスカレートさせている。また、改革派の中心的存在であるIAEA(=国際原子力機関)前事務局長・エルバラダイ氏が、自宅軟禁の状態に置かれているという。エジプト政府は、カイロ、アレクサンドリア、スエズに対し、夜間外出禁止令を発令した。

 今回、デモに参加した人々の不満の根底には、高い失業率や物価高などの生活苦や、30年の長きにわたる強権政治の下で押し殺してきた不公平感があるようだ。ムバラク大統領はこれまでのところ沈黙を守っているが、今回のように人々が正面から政権批判をするのは、現在のエジプト共和国が誕生してから初めて。

 これまで通り力で圧殺されてしまうのか、あるいは歴史的な政変につながるのか。予断を許さない状況が続いている。