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数十万人参加の反政府デモ エジプト

2011年2月5日 11:39

 エジプトの首都・カイロで4日、これまでで最大規模の反政府デモが行われ、数十万人がタハリール広場に集結した。ムバラク大統領は即時退陣を拒否し続けていて、事態はこう着化しつつある。

 イスラム教の金曜礼拝に合わせて計画されたデモは「追放の日」と名付けられ、タハリール広場は大統領の退陣を求める数十万の市民で埋め尽くされた。2日前に反大統領派と大統領支持派の衝突を静観していた軍は、今回は一転して厳しい警備を敷き、大統領支持派の乱入を警戒した。

 一方、大統領支持派は、「忠誠の金曜日」と称して反政府デモに対抗して各地で集会を開いた。一部は反政府デモの会場へ侵入しようとし、周辺部で局地的な小競り合いが起きた。

 反大統領派は、今回で決着をつけるとして、夜になってもデモを続けている。

 ムバラク大統領は、9月の任期満了までは職にとどまる考えを繰り返し、事態はこう着化しつつある。こうした状況に、一部の市民からは「生活が混乱するのはもううんざりだ」との声も上がり始めている。