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ロシア首相、極東の資源開発を急ぐよう指示

2011年3月16日 8:54

 ロシア・プーチン首相は15日、日本の非常事態に対応するため、関係閣僚や専門家を交えた緊急会議を開催し、日本の長期的なエネルギー不足を想定して、極東の資源開発を急ぐよう指示した。

 イタル・タス通信によると、プーチン首相は15日、非常事態省や原子力関係者などを集め、非常事態に陥っている日本への対応を協議した。この中でプーチン首相は、日本で長期間のエネルギー不足が予想されるとして、サハリン3を含めた石油・ガス開発プロジェクトを加速するよう指示した。また、日本の柔道ナショナルチームをロシアに招待し、練習環境を提供する方針を明らかにした。

 会議ではこの他、ロスアトム(ロシア原子力公社)のキリエンコ社長から、「福島第一原発の事故の影響は、ロシアには及ばないだろう」という見通しが示された。

 さらに、プーチン首相は、非常事態省のサリコフ第一副大臣から「日本からテントと毛布を提供してほしいという要望がある」という報告を受け、直ちに対応するよう命じたという。

 また、非常事態省のショイグ大臣は15日、ロシア駐在の河野大使と会い、ハバロフスクでとどまっている救援隊や2つの野戦病院などの受け入れ手続きをスムーズに運ぶよう申し入れた。