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ドイツ州議会選 反原発を掲げる野党大躍進

2011年3月28日 10:15

 ドイツ南部の州で27日、州議会選挙が行われ、福島第一原子力発電所の事故の影響を受けて、「反原発」を掲げる野党が大躍進した。

 ドイツ南部のバーデン・ビュルテンベルク州では、53年以来、58年間、保守政党が政権を握っていた。しかし、今回の選挙では、福島第一原発の事故の影響を受けて、「反原発」を掲げる野党「緑の党」が世論の追い風に乗って大躍進し、前回の2倍以上まで得票率を伸ばした。その結果、緑の党と社会民主党(SDR)をあわせた野党連合が、与党側の得票率を上回ることになった。州レベルでは、ドイツで初めて緑の党の州首相が誕生する見込み。

 ドイツ・メルケル政権は、福島第一原発の事故を受けて、国内の原発の稼働延長計画を一時凍結し、古い原子炉の運転を一時停止することを決めたが、「反原発」の世論の高まりで、原発政策のさらなる見直しを迫られそうだ。