×

原子力政策大綱の策定を中断~原子力委

2011年4月5日 14:56
原子力政策大綱の策定を中断~原子力委

 国の原子力委員会は5日午前、福島第一原子力発電所の事故を受けて、今後10年間の原子力政策の指針となる新しい「原子力政策大綱」の策定を中断することを決めた。

 新しい「原子力政策大綱」は、原子力発電所の増設などを盛り込んだ国のエネルギー基本計画に沿って今後の中長期的な原子力政策の方針を定めるもので、去年12月から策定に向けた議論が行われてきた。原子力委員会は5日午前、東日本大震災後初めての会合を開き、今回の事故を受けて新しい政策大綱の策定を中断することを決めた。今後は、事故の原因究明とエネルギー政策全体についての国民的な議論を踏まえて検討するとしている。

 今回の中断によって、30年までに14基以上の原発を新設するなど原子力推進を明確に打ち出した政府の原子力政策は大きな転換を迫られる可能性が出てきた。