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高濃度窒素の注入で福島第一1号機を安定へ

2011年4月9日 12:54
高濃度窒素の注入で福島第一1号機を安定へ

 福島第一原子力発電所の1号機の状態を安定させるため、9日朝、これまでよりさらに高濃度の窒素を注入する作業が始まった。「東京電力」福島事務所は、作業は順調に進んでいるとしている。

 1号機では万が一の水素爆発の危険を避けるため、7日から格納容器に窒素ガスが注入しているが、水素の反応を抑えるため、9日朝からは、純度を98%から99.98%とさらに高濃度に切り替えて注入が続けられている。

 2号機の海側のピット付近からは高濃度の汚染水が流出したが、東京電力は、放射性物質を含んだ水の拡散をできるだけ抑えるため、早ければ9日中に放水口付近に鉄板を挿入することにしている。

 また、9日午後からは、アメリカ製の無人ヘリコプター「Tホーク」を原子炉上空に飛ばして撮影を行い、設備の損傷具合を把握する予定だったが、9日午前、悪天候のため中止すると発表した。