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「手書きの壁新聞」米国の博物館で公開

2011年5月3日 8:07
「手書きの壁新聞」米国の博物館で公開

 東日本大震災直後、宮城県の地域紙「石巻日日新聞」が手書きで発行した壁新聞が、アメリカの首都・ワシントンのニュース専門博物館「ニュージアム」で公開された。

 石巻日日新聞は、震災後に浸水と停電で輪転機が使えなくなったが、震災翌日から6日間、紙に油性ペンで記事を書くことで発行を続け、避難所などに掲示された。この取り組みを3月22日付のアメリカの新聞「ワシントン・ポスト」が記事にし、これが博物館職員の目に留まり、日本語ができる職員を通して紙面提供を依頼したところ、快諾された。

 展示を提案したシャノン・サヒードさんは「通常は新聞を捨ててしまうのですが、この記事は切り取って同僚に見せ、『この人たちに連絡を取らなくては』と話したんです」と話した。

 博物館側は「極限状態で作られたこの紙面をより多くの人に見てもらいたい」としていて、少なくとも今年いっぱいは展示を続けることにしている。