菅首相は６日夜に記者会見し、静岡・御前崎市の浜岡原子力発電所の稼働中の原子炉について、当面運転を停止するよう「中部電力」に要請したことを明らかにした。続いて会見した海江田経産相は、浜岡原発が停止しても計画停電を実施する事態にはならないと説明した。

　浜岡原発は、中部電力が供給する電力のうち約１割を生み出しており、運転を停止すれば電力不足も懸念される。中部電力に対し、電話と文書で運転停止を要請した海江田経産相は、会見で「（電力が）足りないときは、『関西電力』からの援助も考えている」と述べ、計画停電を実施する事態にはならないと説明した。

　海江田経産相はまた、「いつまでに（停止）ということはこちらもお伝えしてございませんし、先方からもいつまでにという答えはございませんでした」と述べた。記者から「事実上の要請といいながら、中部電力にたいする圧力ではないか」と問われると、海江田経産相は「そういったことは全く考えておりません」と答えた。

　中部電力は６日夜、「要請内容について迅速に検討いたします」とのコメントを発表している。