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原発事故の収束まで首相歳費を返上~菅首相

2011年5月10日 21:21
原発事故の収束まで首相歳費を返上~菅首相

 菅首相は10日午後6時過ぎの会見で、「今回の事故(福島第一原子力発電所の事故)を防げなかった」として、その責任を取って、来月から福島第一原発事故が収束するメドがつくまでの間、月額163万6800円の首相歳費を返上する考えを表明した。

 菅首相はこの会見で、原子力を一つの軸とした従来のエネルギー基本計画について「白紙に戻して議論する必要がある」と述べた。エネルギー政策の基本的な方向を示す、現在のエネルギー基本計画は、30年までに総電力に占める原子力発電の割合を50%以上にまで引き上げることを目指している。これについて、菅首相は「原子力は安全性の確保が重要」とした上で、「今後、太陽や風力といった自然エネルギーを基幹エネルギーに加える」と述べた。

 この他、東日本大震災復興の基本方針などについて定める復興基本法案と、閣僚を増員する内閣法改正案について、今週中にも国会に提出する方針を明らかにした。

 一方、政府・民主党内で次の臨時国会への先送り論が出ている11年度第2次補正予算案の提出時期については「まだ白紙の段階」と述べるにとどまった。