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タイ総選挙、7月3日に実施

2011年5月10日 7:30

 タクシン元首相支持派と反タクシン派の政治対立が続くタイで、約3年半ぶりの総選挙が今年7月に行われることになった。

 アピシット首相は9日夜にテレビ演説を行い、7月3日に総選挙が行われると発表した。9日、アピシット首相が提出していた下院の解散を求める書面にプミポン国王が署名し、下院は10日付で解散される。

 タイでは、06年9月にクーデターで追放されたタクシン元首相を支持するグループと、現在の与党第1党である民主党を中心とする反タクシン勢力が激しく対立している。去年3月から5月にかけては、タクシン支持派が「今の政権には正当性がない」として解散・総選挙の実施を求めて首都・バンコクの中心部を占拠し、治安部隊と衝突して、日本人カメラマン1人を含む約90人が死亡する惨事となった。

 各種の世論調査では、タクシン派の野党「タイ貢献党」と民主党の支持率は拮抗(きっこう)している。選挙では激しい得票争いが予想され、結果によっては再び混乱が起きるおそれもある。