×

1号機の作業計画、見直し迫られる~東電

2011年5月12日 16:43
1号機の作業計画、見直し迫られる~東電

 福島第一原子力発電所1号機で、原子炉圧力容器の水がほとんどたまっていないことが新たにわかった。外側の格納容器からも水が漏れている可能性があるということで、「東京電力」は、冷温安定化に向けた作業の見直しが迫られるとしている。

 1号機では、これまで圧力容器に注水して燃料棒を冷やすと同時に、外側の格納容器にも水をためることで冷温安定化を図る作業を進めていた。ところが、原子炉建屋内に作業員が入って圧力容器内の水位を正しく測り直したところ、想定以上に水位が下回り、ほとんど水がない状態であることがわかった。東京電力は、高温となった燃料棒が溶けて圧力容器の底に穴を開け、格納容器の下部にも落ちている可能性があるとしている。一方で、注水を続けたことで圧力容器の温度は安定しているため、今後も注水量を増やすことで圧力容器が高温になることを防ぐことができるとしている。

 東京電力は、これまでに150トンの注水を続けているが、格納容器の下部からも水が漏れている可能性があるため、今後の作業をどうするかについて計画の見直しを迫られているという。