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班目氏発言「可能性はゼロではない」に修正

2011年5月23日 1:29
班目氏発言「可能性はゼロではない」に修正

 政府は、福島第一原子力発電所1号機への海水注入にあたって再臨界の可能性を検討した理由について、原子力安全委員会・班目委員長が「危険性を指摘したため」と21日に説明したが、22日に班目委員長が訂正を求めたことから修正した。

 1号機原子炉への海水注入をめぐり、細野首相補佐官は21日、「(班目)原子力安全委員長から『再臨界の危険性がある』との意見が出た」と述べていた。

 これに対し、班目委員長は22日夜に首相官邸を訪れ、「そのような発言はしていない」と訂正を求めたという。班目委員長は22日午後7時頃、「『絶対訂正してください』と申し入れたら、訂正文をすぐ張り出してくださると」と述べた。

 訂正文では、海水注入をめぐる班目委員長の発言は「再臨界の危険性がある」ではなく、「可能性はゼロではない」に修正された。事故の初動における政府の混乱ぶりがまた露呈したといえそうだ。