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一体改革案 民主党の反発強く、決定先送り

2011年6月21日 2:12
一体改革案 民主党の反発強く、決定先送り

 政府・与党は、20日に社会保障と税の一体改革の政府案を決定する方針だったが、消費税率引き上げに対する民主党内の反発が強く、決定を先送りした。

 社会保障と税の一体改革の政府案は、20日の決定を目指していた。しかし、「消費税率を15年度までに段階的に10%に引き上げる」とした最終案に対して民主党内で異論が相次いでおり、20日の民主党議員らの会合でも2時間以上にわたって激しい議論が繰り広げられた。

 民主党・小林興起衆議院議員「今年の経済成長率が10%になり、来年は20%になるだろうとドンドンと上がっていくならば、『消費税を議論しようじゃないか』ということもあり得たかもしれない。日本経済がどうなるかわからないという時に、本当にこの案を突き進めるつもりか」

 仙谷官房副長官「バカなことを言いなさんな。年率10%の成長なんてことがあるはずはない。そんな理論に基づいてこの社会保障を考える、そういう理論であれば、いくら議論しても相いれることはない」

 結局、20日も意見はまとまらず、予定していた政府案の決定は21日以降に持ち越された。

 菅首相の肝煎りで始まった一体改革は、党内ですら意見の集約ができない状況が続いている。