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IAEA作業部会で事故後対応に質問相次ぐ

2011年6月22日 7:41

 国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会議は21日、2日目の討議に入った。閣僚級会議では、福島第一原子力発電所の事故に関する作業部会も初日から行われており、各国からは事故後の対応などについて質問が相次いだ。

 作業部会の会場は満席となり、各国の規制当局のトップらも出席するなど、高い関心を集めた。出席者からは「自衛隊のヘリコプターは、水はまいたのに、なぜ電源車を運ばなかったのか」など、具体的な質問が相次いだ。

 また、今後の安全強化策として、全ての加盟国が原子力施設の「ストレステスト」を行い、それを相互に評価することなどで大筋合意した。

 一方で、「津波という特殊事例をベースに、安全基準の策定をすべきではない」との声も上がった。これについて、日本を訪問したIAEA調査団のウェイトマン団長は「そういう意見もあるが、どこで起きた事例でも学ぶべき教訓はある」と述べた。

 作業部会での議論は、最終日の24日に報告書としてまとめられる予定。