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浄化システムトラブル、原因は弁の開放

2011年6月23日 18:59
浄化システムトラブル、原因は弁の開放

 トラブルが相次いでいる福島第一原発の高濃度の放射性物質を含む汚染水を浄化するシステムで、汚染水を流す弁が原因で、汚染水が浄化システムの中を正しく流れていなかったことがわかった。「東京電力」は23日、弁を修正して再び試験運転を始めた。

 汚染水を浄化するシステムのうち、アメリカのメーカー「キュリオン」の装置では、放射性セシウムを除去する性能が、当初の予定より大幅に低くなっていた。これについて、東京電力は、装置の弁の表示に誤りがあり、閉めたはずの弁が開いていたことが原因とみられると発表した。

 セシウム除去装置は4つあり、汚染水は本来、このうち3つを通る設定だったが、弁が開いていたため、3つの装置をほぼ通らず、1つの装置だけを通っていたという。東京電力は弁を修正して、23日未明から試験運転を再開し、放射性物質がどの程度除去されたかなどを調べている。

 また、試験運転で汚染水の一部が浄化されたことなどから、東京電力は来月5日頃までは、汚染水が保管先などからあふれ出すことはないと話している。