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退陣、2次補正など3案の成立がメド~首相

2011年6月28日 4:04
退陣、2次補正など3案の成立がメド~首相

 菅首相は27日、東日本大震災の復興担当相に松本龍氏を正式に起用した他、福島第一原子力発電所の事故の担当相を新たに設け、細野豪志氏を起用した。また、「震災と原発事故の対応に一定のメドが立った段階」としていた自らの退陣時期について、初めて具体的な条件を明言した。

 菅首相は27日夜、「私としては、(11年度)第2次補正予算案の成立、再生可能エネルギー法の成立、特例公債法の成立が(退陣に向けた)『一つのメド』になると」と述べ、自らの退陣について初めて、3案の成立が条件と表明した。

 一方で、「法案が成立しない場合、9月以降も続投するかどうか」との質問に対しては、3つの条件を繰り返しただけで、今国会の会期末までに退陣するかどうか明言を避けた。

 また、「再生可能エネルギー促進法案が成立しない場合、衆議院を解散するか」との問いには、「内閣の責任で成立させたい」と述べるにとどめた。

 今回の人事の狙いについて、菅首相は「震災の復旧・復興と原発事故の再発防止の2つに目的は尽きる」と強調した。

 細野氏「私は全てをかけて、この事故の収束に向けて自分の力の限りを尽くして参りたいと」

 この他、細野原発担当相の起用によって、行政刷新相だった蓮舫氏は閣僚を外れ、首相補佐官に就任した。今後、行政刷新相は枝野官房長官が兼務する。また、松本防災相が兼務していた環境相については、江田法相が兼務することになった。

 また、菅首相は国民新党・亀井代表に副総理として入閣を要請したが、亀井氏はこれを断り、首相補佐官として菅首相を支えることとなった。

 自民党・浜田参議院議員は27日、離党届を提出し、無所属議員として総務政務官に就任した。しかし、こうした動きに対して自民党側は反発を強めている上、民主党内からも今後の法案審議が停滞することを危惧する声が上がっている。