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首相、ストレステストが再開条件か明言せず

2011年7月7日 17:51
首相、ストレステストが再開条件か明言せず

 国会で7日、参議院予算委員会の集中審議が行われ、野党側は、全国で停止している原子力発電所の運転を再開するには「ストレステスト(耐性検査)」の実施が前提条件となるのかどうか、政府の見解をただした。これに対し、菅首相は、前提条件となるかどうかについては明言を避けている。

 自民党・片山さつき議員「『ストレステストが終わらないと再開できない』といった細野原発相が正しいのか、海江田経産相が言った『ストレステストは必ずしも再稼働の条件ではない。そうでないと電力状態が悲惨になる』。どちらが正しいんですか?2人の閣僚が別のことを言っています」

 菅首相「海江田経産相からも細野原発相からも、国際原子力機関(IAEA)が従来提起している、ストレステストの考え方を提起している。最終的にどういうルールでやるべきかの結論をいただいていないが、2人の閣僚にしっかりと国民の皆さんが納得できるルールを提案していただきたい」

 菅首相は「国民が納得できる基準と判断の場を準備してもらいたいと指示した」と繰り返し述べたが、ストレステストの実施が原発再開の前提条件となるかは明言を避けた。自民党など野党側は「菅首相は思いつきばかりだ」などと厳しく批判している。