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第一原発事故、最終処理に数十年単位~首相

2011年7月10日 2:01
第一原発事故、最終処理に数十年単位~首相

 菅首相は9日、民主党本部で開かれた全国幹事長会議に出席し、福島第一原発事故の最終的な処理について「数十年単位の時間がかかる」との見通しを示した。

 原発の安全性評価についての菅首相の指示をめぐって混乱が広がる中、菅首相の発言の多くも原発問題に割かれた。菅首相は「福島第一原発事故の処理をめぐっては、3年、5年、10年、最終的には数十年単位の処理の時間がかかる見通し」とした上で、原発問題への対応などに全力を挙げる意欲を示した。

 しかし、これに対し、民主党の地方組織からは要望が相次いだ。佐賀県からの出席者は「(玄海原発で)きょう言ったことがあす変わるので困っている。執行部と政府で意見統一をきちんとしてほしい」と述べた。また、岩手県からの出席者は「現政権では震災対応を含めて日本の政権を運営することは困難。新たな体制で政権を担当してほしい」としている。

 菅首相は、原発の安全性評価について「週明けにはきちんとした方向性を出す」と述べ、政府の統一見解を11日にも発表するとした。しかし、地方からの批判に応えるものとなるのか、重い課題を突きつけられている。