「トヨタ自動車」は１３日、グループの一員である「関東自動車工業」（神奈川）、「セントラル自動車」（宮城）、「トヨタ自動車東北」（宮城）の統合を目指して協議を開始したと発表し、中部、九州に次いで東北を国内第３の生産拠点にする新体制を打ち出した。

　トヨタ自動車・豊田章男社長は１３日午後、名古屋市中村区で行われた緊急会見で、グループ会社の「トヨタ車体」と関東自動車工業を来年１月に完全子会社化することを明らかにした。その上で、関東自動車工業、セントラル自動車、トヨタ自動車東北の３社を来年７月を目標に統合するとしている。これにより、車両の開発から生産まで一貫した総合車両メーカーを目指す。

　「東北」をコンパクトカー、「中部」を技術開発、「九州」を高級車の拠点とすることで専門性を高め、国際競争力を高める考え。

　体制強化に至った背景には、現在の自動車業界が円高、電力不足、貿易協定など６重苦に見舞われているという厳しい環境にあるという。豊田社長は「環境が不利だからといって、日本のものづくりを簡単に諦めるわけにはいかない。自分たちでできることは、全てやりきっていく気概で決断した」と話した。