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原発を抱える知事ら、ストレステストを批判

2011年7月16日 2:44
原発を抱える知事ら、ストレステストを批判

 全国知事会の山田会長(京都府知事)と原子力発電所を抱える県の知事らは15日、首相官邸を訪れ、菅首相と会談した。知事らからは、国内の原発の安全性を確認する「ストレステスト」について、厳しい意見が相次いだ。

 山田知事会長らは、原子力行政に対する提言を菅首相に手渡した上で「知事会は政府への不信がある。首相として、説明をしてもらわないと困る」と苦言を呈した。これに対し、菅首相は「法体系や体制の問題点があり、立て直すのに時間がかかった」などと弁明したという。

 山田知事会長「我々はいまだに、『ストレステスト』の第1次評価と第2次評価と、どう違うのかもよくわからないわけですよ」

 新潟・泉田県知事「『ストレステスト』ってコンピューター上のものですよね。つまり、福島(第一原発)で何が起こったのか、何が起きたかわからないで、どうやってシミュレーションするのか。そもそも、根本的なところが全く理解できない中で意味不明の文章が出ても、到底、『ああ、わかりました』ということにはならない」

 また、会談の中で菅首相は、現在、原発を推進する経産省の原子力安全・保安院を、経産省から分離し、アメリカ原子力規制委員会(=NRC)のような独立性の強い組織にするよう検討していることを明らかにしたという。