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「脱原発」表明の菅首相、輸出は継続の考え

2011年7月21日 1:44
「脱原発」表明の菅首相、輸出は継続の考え

 「脱原発依存」を表明した菅首相だが、20日の衆議院予算委員会では、ベトナムへの原発輸出を中止する考えはないことを明らかにした。

 自民党・斎藤健議員が「(菅首相は会見で)『原子力事故のリスクの大きさを考えた時に、これまで考えていた安全確保の考え方だけでは律することができない』と。理解に苦しむのは、そうおっしゃりながら、一方で海外に日本の原発を売り込んでいること。ベトナムへの原発2基の輸出は中止されるのか」とただしたのに対し、菅首相は「外交手続きとしては、現在進んできております。その在り方について、きちんと議論して参りたいと思います」と述べた。

 また、菅首相は、東日本大震災での液状化による住宅被害について、「個人の家の対応については、新たな制度も含めて検討が必要だ」と述べた上で、救済のための法案を検討していることを明らかにした。

 二重ローン対策などを含む総額2兆円規模の11年度第2次補正予算案は、この後、委員会で可決され、衆議院本会議の採決でも共産党以外の与野党各党の賛成多数で可決された。21日から参議院で審議され、22日に成立する見通し。成立すれば、菅首相が挙げた退陣の3つの条件のうち、1つが整うことになる。