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汚染牛肉 全3500頭分を国が買い上げへ

2011年8月5日 22:30
汚染牛肉 全3500頭分を国が買い上げへ

 放射性物質に汚染された稲わらを食べた牛の肉が全国に流通している問題で、農水省は追加対策を行うことを決めた。

 農水省はこれまで、検査で放射性セシウムの値が国の基準を超えた牛の肉を買い取る方針を示していたが、流通が確認されている約3500頭分全ての牛肉についても、見つかり次第、国の予算で買い上げる方針を決めた。また、福島県など4県で出荷制限がかけられ、出荷できなくなっている肉牛についても、畜産団体を通じて実質的に国が買い上げる方針。

 さらに、消費者の信頼を回復するため、全頭検査や全戸検査の実施を決めている13道県については、出荷に時間がかかることから、約46万頭を対象に3か月分の餌代として一頭当たり5万円の支援を行うことも決めた。

 農水省は、今回の追加対策に総額約860億円を見込み、農家の経営への不安の払拭と消費者の信頼回復を目指す考え。