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英国の暴動拡大、全土で1166人拘束

2011年8月10日 19:12

 イギリスでは、若者による暴動が発生してから5日目の朝を迎えた。暴動は、首都・ロンドンだけでなく、第2の都市・バーミンガムやイギリス中部・マンチェスター、リバプールなどにも飛び火し、イギリス全土では1166人が身柄を拘束されている。

 警察官による市民射殺事件がきっかけで起きた今回の暴動は、若者の失業率の高さへの不満も重なり、拡大したとみられている。ロンドンでは、厳戒態勢が敷かれこともあり、沈静化しつつあるが、9日になり、バーミンガムやマンチェスターなど中部の都市にも飛び火した。

 地元紙などによると、暴動を起こしている若者らは、簡易投稿サイト「ツイッター」などを使って連絡を取り合っているという。9日付の地元紙「ガーディアン」は、「金もうけしたいなら、今晩ロンドン東部を荒らそう。最低200人必要だ。みんな見ただろ?警察は俺たちをコントロールできない」などといった呼びかけがあったと報じている。

 また、倉庫で大規模な火災が発生した「ソニー」は、火災と暴動との関連が指摘されているため、9日は、倉庫で働いている106人の現地従業員を自宅待機させたという。

 旅行会社大手の「JTB」や「H.I.S.」などは、現在のところ、ツアーの変更や中止などは考えておらず、現地と連絡を密に取り、安全確保に努めるとしている。