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大阪アスベスト訴訟、原告が逆転敗訴

2011年8月26日 7:08
大阪アスベスト訴訟、原告が逆転敗訴

 大阪・泉南地域で起きたアスベストによる健康被害をめぐり、国の責任を認めた裁判の控訴審判決で、大阪高裁は25日、一審の判決を取り消し、原告の請求を全て退けた。

 この裁判は、泉南地域のアスベスト工場の元従業員ら32人が、「健康被害を受けたのは国が十分な対策を怠ったためだ」として損害賠償を求めているもの。一審の大阪地裁は「50年前にアスベストの危険性を知りながら、必要な対策を怠った」として国の責任を認め、元従業員らに4億3500万円の支払いを命じていた。

 しかし、大阪高裁は「国が47年以降、アスベストの危険性を踏まえながら継続的に行ってきた対策は、合理性に欠くものではなかった」として、国の責任を認めた一審の判決を取り消し、原告の請求を全て退けた。

 判決を受け、原告側は来週にも上告する方針。