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鉢呂経産相「死の町」発言、波紋広がる

2011年9月9日 21:29
鉢呂経産相「死の町」発言、波紋広がる

 鉢呂経産相の発言が波紋を広げている。

 鉢呂経産相は9日朝の閣議後会見で、福島第一原子力発電所周辺を視察した感想を「残念ながら、周辺の町村の市街地は人っ子一人いない。まさに死の町という形だった」と述べた。

 この発言について、自民党・大島副総裁は「被災者から希望を奪うような発言をすること自体、閣僚として失格だ」などとして批判した。自民党など野党は、来週に召集される臨時国会などで閣僚としての適格性を追及する構え。

 一方、藤村官房長官は「非常に不穏当、不適切だ」とした上で、「直ちに適格性につながるかというと、そうは思わない」と述べた。さらに、台風12号の被災地を訪問していた野田首相も「不穏当な発言ですね。すぐに謝罪して訂正してほしい」と不快感を示した。

 これらを受けて、鉢呂経産相は9日午後4時過ぎに会見し、「(東日本大震災の)被災地の皆さんに誤解を与える表現だった」として発言を撤回するとともに、被災者に謝罪した。