旧日本軍が第２次世界大戦中に韓国人女性に性的サービスをさせたとされる「従軍慰安婦」をめぐり、韓国政府は１５日、賠償問題などについて、日本政府に協議を行うよう申し入れた。

　元慰安婦らは、戦時中、強制的に働かされたと主張し、日本政府に賠償を求めている。韓国の外交通商省は１５日、日本公使を呼び、対応策を話し合うため協議を行うよう申し入れた。韓国の憲法裁判所が今年８月、韓国政府が日本と外交交渉を行わないのは憲法に違反すると判断したことを受けての措置。

　一方、日本政府は６５年に日韓基本条約を結んだことで賠償を求める権利はなくなっているとの立場で、日本側の外交筋は「簡単には協議に応じられないだろう」という見方を示している。