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民主党・小沢元代表にとっての2012年

2012年1月1日 10:32

 12年は、民主党・小沢一郎元代表にとって正念場の一年となる。

 小沢氏は例年、東京都内の自宅で新年会を開催してきたが、今年は中止した。東日本大震災への配慮に加えて、早期の衆議院の解散・総選挙の可能性もにらんで、それぞれの議員に地元活動に専念してほしいというのがその理由だ。また、小沢氏は3日、震災の被災地を視察する予定。

 自らの資金管理団体の土地購入をめぐって強制起訴され、裁判中の身であることから、小沢氏の言動には、自らの求心力低下への不安も見え隠れしている。新年会を中止した背景には、今回、参加者が少なければ求心力の低下が明らかになりかねないとの危惧があるからだとの見方もある。

 小沢氏は昨年末に新しい勉強会を立ち上げ、国会議員106人が出席した。民主党の国会議員で見ると約4分の1が参加したことになり、小沢氏は「数の力」を見せることで野田首相をけん制した形。小沢氏にすれば、4月に出る自らの裁判の判決で無罪を勝ち取り、9月に予定される民主党の代表選挙では「数の力」で影響力を行使したい考え。

 小沢氏は「消費税の増税」など野田首相が進める路線に反発を強めており、今後、さらに対立が激しくなる可能性もある。