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仏大統領選 2候補がテレビ討論

2012年5月3日 11:46

 フランス大統領選挙の決選投票を前に、現職・サルコジ大統領と野党・社会党のオランド候補が2日、テレビ討論を行った。

 テレビ討論は2日夜、約3時間行われ、フランス全土で生中継された。2人の候補は、失業問題やヨーロッパの信用不安への対策など、主に経済問題をめぐって議論した。

 オランド氏「あなたは07年に『失業率を5%まで下げられなければ失敗だ』と言った。失敗です」

 サルコジ氏「(フランスの失業率の上昇率は)ユーロ圏の他の国と比較すれば半分に過ぎない。あなた(社会党)のお友達が政権を担った国は、(経済危機で)適切な決断が下されなかった」

 オランド氏「経済状況の悪いイタリアは、あなたのお友達・ベルルスコーニさんが政権を担当していましたね」

 また、原発政策の今後についても、推進派のサルコジ氏と、再生可能エネルギーへの転換を訴えるオランド氏は意見が対立した。

 オランド氏「原子力依存度を25年までに50%に減らします」

 サルコジ氏「原子力はフランスの切り札です。58基ある原子炉により、(ドイツに比べて)35%安く電力が確保できる」

 「IFOT」による2日の最新の世論調査では、オランド氏の支持率は54.0%、サルコジ氏が46.0%と、オランド氏が優勢だが、討論ではオランド氏がやや感情的にサルコジ氏に反論するシーンが目立ち、有権者がどう判断するかが注目される。