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中国政府、南シナ海の漁船に多額の補助金

2012年7月30日 2:40

 中国が東南アジアの国々と領有権を争う南シナ海の海域で今月、多数の中国漁船が漁を行った。この漁をめぐっては、主権をアピールしたい中国政府が多額の補助金を支給し、奨励していたことが明らかになった。

 南シナ海での領有権をめぐり、中国とフィリピンやベトナムなどが対立する中、中国漁船30隻が今月、南シナ海の南沙諸島で2週間以上にわたり、本格的な漁を行った。漁船団は29日、中国・海南島に戻り、現地では帰港を祝う盛大な歓迎式典が行われた。

 漁獲量は良くなかったということだが、漁民のリーダーは「我々の後ろには政府の支持があり、政府の監視船がついていたから心強かった。(Q政府の補助金はいくらですか)23万元(約290万円)でした」と話し、中国政府からの援助への感謝を強調した。

 中国政府としては、南シナ海で漁業活動を活発化させることで中国の主権をアピールし、交渉を有利に運ぶ狙いがあるとみられる。