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米大統領選 激戦地オハイオ州の攻防ピーク

2012年11月4日 8:25

 6日に投票が行われるアメリカ大統領選挙まであと3日。民主党・オバマ大統領と共和党・ロムニー候補は選挙戦が終盤を迎え、追い込みをかけている。こうした中、選挙を決するともいわれる激戦地のオハイオ州での争いがピークに達している。現地より、平野亜由子記者が報告。

 毎回、民主党と共和党の候補が激しく競り合い、「ここで負けて大統領になることはできない」といわれるオハイオ州では、住民たちも選挙ムード一色となっている。

 有権者「アメリカを正しく導いてくれるなら、民主党でも共和党でもよい」「オバマ大統領は、人柄は素晴らしい。でも、政策には賛成できない」

 前回、08年の大統領選挙では、保守的な有権者の一部を取り込み、オバマ大統領が4ポイント差で制した。しかし、経済・雇用情勢の回復の遅れなどからオバマ大統領への失望感が広がり、支持率は、オバマ大統領が49.3%、ロムニー候補が46.4%と、今回はさらに接戦となっている(10月23日~11月1日、リアルクリアポリティクス調べ)。

 また、オハイオ州では、「(国際テロ組織・アルカイダの指導者、ウサマ・)ビンラディン容疑者は死に、GM(ゼネラル・モーターズ)は復活した」とオバマ大統領の成果を訴える看板の裏に、「ロムニー候補こそがアメリカの自由を守る」と書かれた看板が立てられている。

 看板を立てた共和党支持者は「(前の選挙では)オバマ大統領の聞こえの良いメッセージにひかれて、本質を見抜けなかった有権者が多い。まだ投票先を決めていない人たちに『オバマ政権が続けば、アメリカは誤った道に進む』ことを知ってもらいたい」と話す。

 危機感を強めるオバマ大統領は、このところ連日、オハイオ州に入っている。さらに、ボランティアが州内の住宅地を回って支持を訴えている。3日は民主党の大物であるケリー上院議員も参加し、オバマ陣営の焦りの色がうかがえた。

 選挙戦の天王山・オハイオ州をめぐる攻防は、投票日ギリギリまで続くことになる。