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“解雇改革”に慎重な見方~内閣府会議

2013年4月10日 1:51
“解雇改革”に慎重な見方~内閣府会議

 人材活用の在り方を検討してきた内閣府の専門家会議は9日、政府の一部会議で議題に挙がっている「労働者を解雇しやすくする改革」に慎重な見方を示した。

 先月、政府の競争力会議などで経営者の代表が「労働者を解雇しやすいルールを作るべき」と主張した。これについて、9日発表された内閣府の専門家会議の提言では「現在、賃金が高い成長産業がまだなく、求人が多いのはサービス業など賃金が低い分野だ」と分析、転職で賃金が下がることが多く、デフレにつながるとして、「労働者を解雇しやすくする改革」に慎重な見方を示した。

 専門家会議の清家篤座長は「長期雇用が守られているから、新しい企業がいい人材をとれないというのは、労働条件を上げようとしない企業の繰り言のように聞こえる」と指摘した。そして、「経済成長には人材育成こそ大切で、良質な職業訓練の場が必要だ」と提言した。