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自民、山口補選完勝 中央政界への影響は

2013年4月29日 1:47
自民、山口補選完勝 中央政界への影響は

 安倍政権発足後、初の国政選挙となった参院山口選挙区の補選が28日に投開票され、自民党公認の新人・江島潔氏(56)が初当選した。この結果は中央政界にどのような影響があるのか、政治部・槻木亮太記者がリポートする。

 今回の補選は安倍政権発足以来初の国政選挙であり、各党が「夏の参議院選挙の前哨戦」と位置づけて総力戦で臨んだが、結果は自民党の完勝となった。

 山口選挙区は安倍首相の「お膝元」であり、自民党幹部は事前には「ダブルスコアは当然だ」と述べていた。

 自民党・石破幹事長は28日、「国民の皆様方のご期待が、実感に変わりつつあるということだと考えております」と述べた。

 この勝利により、自民党は参議院の会派の議席数で民主党に並ぶことが確実で、国会運営にも影響を与えそうだ。

 対する野党第1党の民主党は、苦戦が予想される中、山口県出身である元法相・平岡秀夫氏を擁立した。他の野党の協力を得やすいよう公認を見送ったが、日本維新の会やみんなの党の支援は得られず、野党共闘は実現しなかった。

 民主党・加藤選対委員長は28日、「期待に応えられなかったのは大変残念。支援してきた政党としても責任を感じる」と述べた。

 安倍首相は、今回の結果を夏の参院選に向けた弾みとしたい考え。一方、野党は好調の安倍政権にどう対抗するのか、戦略の立て直しが迫られている。