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JR石勝線脱線 車輪表面のはく離が原因か

2013年5月31日 11:13

 11年5月に北海道のJR石勝線で釧路発札幌行きの特急列車が脱線してトンネル内で全焼し、乗客ら79人が軽傷を負った事故で、国土交通省の運輸安全委員会は、車輪の表面がはく離していたことが脱線につながった可能性が高いなどとする調査報告書をまとめた。

 運輸安全委員会は、4両目の車輪の表面がうろこ状にはく離していたことから、走行中に大きな振動が発生して部品の一部が脱落し、部品に台車が接触して脱線した可能性が高いなどとする報告書をまとめた。はく離の長さは、JR北海道が規定する限度より5倍以上長いものだったが、事故の2日前の検査記録にはく離に関する記載はなかったという。

 また、火災については、落下した部品が燃料タンクにあたって穴が開き、漏れた燃料が枕木に飛び散ったことが、全焼するほど大きな火災につながったとしている。

 運輸安全委員会はJR北海道に対し、適切な検査手法などを確立するよう勧告している。