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「役不足」、正しく使用は4割~文化庁調査

2013年9月24日 21:31
「役不足」、正しく使用は4割~文化庁調査

 24日、文化庁から「国語に関する世論調査」の結果が発表された。普段使っている言葉の中でも、「役不足」や「潮時」など、本来の意味とは取り違えているケースが多いことが改めて浮き彫りになった。

 文化庁が発表した調査結果では、「役不足」という言葉を本来の意味の「役目が軽すぎること」と答えた人は41.6%だったのに対して、「役目が重すぎること」と答えた人は51%と、半分以上の人が違う意味として使っていた。

 「潮時」では、「ちょうどいい時期」という本来の意味で使っている人が60%なのに対し、「ものごとの終わり」を選択した人が36%程で、比較的多くの人が本来の意味を理解して使っているとみられる。

 また、「実力があって堂々としていること」を意味する言い方は「押しも押されもせぬ」だが、本来の言い方ではない「押しも押されぬ」と答えた人が48.3%だったのに対し、本来の言い方である「押しも押されもせぬ」と答えた人は41.5%だった。

 さらに、今回の世論調査では「人とのコミュニケーションについて」も、初めて調査が行われた。「自分の言いたかったことが相手にうまく伝わらなかった経験があるか」という問いに対し、「ある」という答えは全世代で63.4%。中でも、30代の比較的若い世代では71%に達している。

 これについて文化庁は、若い人は目上の人から話し方について注意される機会が多いため、相手に話がうまく伝わらなかった原因は自分の話し方に問題があると考えている人が多いのではないか、とみている。文化庁は今後も言葉への注意喚起をしていくという。