×

首相、NATO本部で演説 中国を強く批判

2014年5月7日 6:46
首相、NATO本部で演説 中国を強く批判

 ベルギーを訪れている安倍首相は、NATO(=北大西洋条約機構)の本部で演説し、軍事力の増強や海洋進出を進める中国を強く批判した。

 演説で安倍首相は、「中国の対外姿勢、軍事動向については、我が国を含む、国際社会の懸念事項となっている」と述べ、中国の姿勢を批判した。その理由として、内訳が明らかにされないまま軍事費が急増していることや、沖縄・尖閣諸島周辺での日本の領海への侵入が頻発していることをあげた。

 また、これに先立つNATOのラスムセン事務総長との会談では、ウクライナや尖閣諸島の問題を念頭に、法の支配が重要との認識を共有し、今後、協力していく方針で一致した。

 安倍首相「ウクライナ情勢を含む意見交換を通じ、アジアと欧州、安全保障は密接に関連しており、法の支配をはじめ基本的価値を共有する日本とNATOとの協力が重要であるという認識を共有しました」

 また安倍首相は、ウクライナ情勢を巡り、日本がG7と一致した行動を取るとする一方で「問題の解決のためにはロシアとの対話が重要」と強調した。安倍首相はウクライナにおけるロシアの行動を引き合いに、中国についても「力による現状変更は許されない」という認識をNATO各国と共有した形。