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朴大統領、歴史認識問題への姿勢変わらず

2014年7月25日 17:57

 韓国・ソウルを訪れている東京・舛添知事は25日午前、朴槿恵大統領と会談した。朴大統領は、歴史認識問題で厳しい姿勢を示し、関係改善には日本側の前向きな対応が必要との従来の立場を繰り返した。ソウルから久野村有加記者が報告。

 会談は、朴大統領のいわゆる従軍慰安婦問題についての発言で始まった。

 朴大統領「慰安婦問題は両国のみならず、普遍的な女性の人権に関する問題なので、真心ある努力によって解決していくことと期待します」

 朴大統領は、歴史認識問題で厳しい姿勢を示し、関係改善には日本側の前向きな対応が必要との従来の立場を繰り返した。さらに、朴大統領は「一部の政治家の言動で両国関係が難しくなっている」と述べて、安倍政権を批判した。舛添知事が、日韓関係の改善を図りたいとする安倍首相からのメッセージを伝えたところ、朴大統領は「歴史認識を改めることが親善の第一歩だ」と答え、歴史認識問題の解決なしには日韓関係の改善はないというこれまでの姿勢を改めて示した。

 安倍首相との会談が実現しない中、今回の会談に応じたわけだが、舛添知事は、自治体の長で安倍政権の人間ではなく、今回は“都市外交”を目的にソウルを訪問していることから、会談に応じやすい相手だと言える。

 朴大統領は、舛添知事との会談に応じることで、日本との関係を重視する姿勢をアピールする狙いもあるとみられるが、歴史認識の問題では、これまで同様、厳しい立場を示していて、日本側がさらなる対応をとらない限り、日韓首脳会談の実現は難しいと言えそうだ。