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チュニジア議会選挙 世俗派の政党が勝利

2014年10月30日 18:00

 中東の民主化運動「アラブの春」の発端となったチュニジアで30日、議会選挙の結果が発表され、世俗派の政党が勝利した。アラブの春以降、中東ではイスラム主義の台頭などで混乱が続いているが、チュニジアは例外的に民主化のプロセスが進んでいる。

 26日に投票が行われたチュニジアの議会選挙では、世俗派政党の「ニダチュニス」が全体の約39%にあたる85議席を獲得し、第一党となることが決まった。ただ、単独で過半数には至らず、今後は連立政権を模索することになる。一方、これまで第一党だったイスラム政党「アンナハダ」の議席は全体の約32%、69議席にとどまった。経済状況の改善がみられなかったことや、国内でイスラム過激派の勢力拡大を許したことなどから、国民の不信感が募ったものとみられる。

 チュニジアでは今年1月、信教の自由などを盛り込んだ民主的な憲法が制定されるなど、独裁政権からの移行が比較的順調に進められてきた。来月23日には大統領選挙も予定されていて、新体制のもと、民主化を定着できるかが注目される。